コノコトレポーター
坂口さん親子(富山市在住)

アイアンプラネットベースオブ富山(富山市中大久保・大沢野)


坂口さん親子は、富山市の大沢野企業団地内にある鉄工所「光進工業」を訪問。さまざまな建物の骨組みに使われる鉄骨の設計から加工、組み立てまでを担う、いわば「鉄の大工さん」です。全国に8カ所ある遊んで学べる溶接のテーマパーク「アイアンプラネット(鉄の惑星)」の一つとして、鉄の面白さを伝える活動もしています。

「ものづくりの楽しさ知って」

工場内には、「H型鋼」と呼ばれる鉄骨がずらりと並びます。溶接マスクをかぶり、黙々と作業をする職人の手元からは赤や青の火花がバチバチ…。

見学中、鉄骨を切断する場面ではひときわ大きな金属音が響き、坂口さん親子も興味深そうに見入っていました。鉄骨を設計図通りに切ったり、部品を加工したりする際にどうしてもできてしまうのが、金属の端材。

社長の杉田綱良さんは「使えなくなった端材を再利用するとともに、ものづくりの楽しみを少しでも多くの人に知ってほしい」と、鉄を使った体験メニューを用意しています。

ペン立て、端末スタンドを作成

坂口さん親子が挑戦したのは、工場から出た端材で行う溶接体験。丸い形のパイプや大型のボルト、小さな鉄板など、さまざまな形の金属片から好きなパーツをいくつか選び、鉄板の上で配置をイメージします。

保護具と革手袋、溶接マスクを着け、杉田さんにリードしてもらいながら金属同士をくっつけていきます。父親が塗装や鉄鋼業関連の職人だったという坂口さんは子どもの頃以来の溶接体験で「うまくできるかな」とドキドキ。無事にペン立てを完成させました。

「いつか溶接の資格を取りたい」と業界の仕事に興味津々の詩音さんはペン立てと、タブレット端末を立てかけるスタンドの2種類を作成。

2人は「味わい深い作品に仕上がって大満足!早く使いたい」と声をそろえました。

出来上がった作品

・思ったより簡単にできて楽しかった。出来上がった作品を早く使いたい。

・完成後のイメージを想像しながら取り組むのが楽しかった。最近の子どもはこういう現場や仕事を知らずに大人になる子も多いが、小さい時にものづくりの楽しさを体験しておくことは将来にもつながると思う。

アイアンプラネットベースオブ富山
[住所]富山市中大久保173-21(大沢野企業団地内 株式会社光進工業)
[営業時間]8:00~17:00

溶接体験は小学5年生以上が対象、料金は2,200円。長袖、長ズボンの着用が望ましい。その他、ネームプレートやスツールなど、鉄を使ったものづくりもできる。(有料)