パリッと香ばしい硬めの「ハード系パン」。
かみ切るのに力は必要ですが、それでも食べたいおいしさです。ハード系の種類とは。どんな店があるのか。奥深い世界をかみ締めましょう。(情報は取材時の内容です)
パン工房ブレッド(高岡市)
中身ぎっしり 食べ応え十分
「ハード系パンを主に提案したい」という思いから、1991年に高岡古城公園近くでオープン。現在は氷見市との境にある自然豊かな場所に店を構える。ラインアップの大半はハード系で、郊外の立地にもかかわらず、多くのパン好きが足を運んでいる。
「ライ麦のカンパーニュ」はライ麦粉と小麦粉などで生地を作り、表面に国産の押し麦をまぶしている。中はぎっしりと詰まり、食べ応え十分。一見硬そうだが、中はやわらかく、押し麦で食感が変わるのが楽しい。爽やかな酸味も特徴で、肉料理と合わせると、よりおいしく味わえそうだ。
サワダクラフトベイカリー(富山市)
香ばしさと酸味 後を引く
フランスパンといえば、丈長の形。縦に切り込みを入れた「バタール」は、県産小麦「ゆきちから」の全粒粉や、池多りんごとオーガニックレーズンによる自家製天然酵母などで作る。全粒粉の香ばしさと酵母のほのかな酸味が感じられ、後を引く。オーナーの沢田郁夫さんは「やみつきになるお客さんもいます」とほほ笑む。
「バタール」と同じ生地を使い、フルーツを入れたハード系もそろえる。甘みがあるパンには、テイクアウトで提供する水出しアイスコーヒー「COLD BREW COFFEE」を合わせよう。
BeBe(べべ、高岡市)
かみ応えともちもち共存
毎日作る「チーズパン」はバゲット用の生地に水を多めに加え、ナチュラルチーズをたっぷりまぶして焼き上げており、かみ応えともちっとした食感が共存する。真ん中の切り込みにはチーズがたまり、味の変化が楽しい。2代目の山田勇作さんは「おつまみとしてビールやワインに合う」と勧める。
2000年に西高岡駅近くで創業し、19年に程近い現在地に移転した。総菜パンや菓子パンをメインに扱う中、トレンドに合わせてハード系を増やした。ウインナーを包んだ「ロングフランス」や、ジャガイモを使った「じゃが丸」は、ともにフランスパンをベースとし、人気を集めている。
撮影:南部スタジオ