パリッと香ばしい硬めの「ハード系パン」。
かみ切るのに力は必要ですが、それでも食べたいおいしさです。ハード系の種類とは。どんな店があるのか。奥深い世界をかみ締めましょう。(情報は取材時の内容です)
ブーランジュリー グランオム(高岡市)
受賞歴誇る店の限定品
カリフォルニア・レーズンのパンやピーカンナッツのレシピなどを競う大会に出場し、ハード系で栄冠を勝ち取ってきた。東京の伊勢丹新宿店で期間限定の出品が始まり、快進撃が止まらない。「今後もコンテストに出て受賞を目指したい」とオーナーシェフの小嶋慎一郎さん。今、目が離せないパン店だ。

4〜9月限定で自店で販売する「レモンミルクバター」は、シンプルなフランスパンにレモンとバター、練乳で手作りしたレモンミルクバターをサンド。さっぱりとした味で、おやつにぴったり。コーヒーと組み合わせて憩いのひとときを過ごそう。




パンアリエ(富山市)
厳選素材で丁寧に
「子どもから大人まで安心して食べられるものを」と県産の小麦や牛乳、ミネラル豊富な砂糖「洗双糖」など良質な材料にこだわっている。店主の森和宏さんは野菜ソムリエの資格を生かし、パンに合わせる野菜も厳選。ソースやあんなども手作りしており、丁寧な仕事が光る。

「野菜のオープンサンド」は見た目も華やかな人気商品。「野菜の甘みをしっかりかみ締めてもらいたくて、バゲット生地を使いました」と森さん。オープンサンド専用に焼き上げた生地に、地元産を中心とした野菜をのせた。バゲットと野菜、互いに引き立て合う絶妙なバランスを楽しんで。




ベーカリー ごパン(氷見市)
昆布のうまみじんわり
「毎日食べるお米のような、日常になじむパンを目指しています」と話すのは、店主の午房洋平さん。ハード系は「いろんな世代の人が食べやすいように」と高温で一気に焼いて水分を閉じ込め、皮はやわらかく、中はモチモチに仕上げている。

「こんぶチャバタ」は生地に昆布を混ぜ込んだ、富山ならではの一品。じんわりと昆布の風味が広がり、そのままはもちろん、具材を挟んでサンドイッチにするのもおすすめだ。「ハード系パンを身近に感じてもらうきっかけになれば」との思いを込めて、今日も一つ一つ丁寧に焼いている。




撮影:さいとう写真事務所