庭先に、街路に、花咲き誇る春。
心弾ませてくれる花を、お皿の上でも楽しみませんか。花をモチーフとしたお菓子や、食用花「エディブルフラワー」を使った料理など、見入ってときめき、食べてハッピーになる“花盛り”のお店、そろえました。(情報は取材時の内容です)

なないろのはね(射水市)

あんこのお花 おはぎに咲く

「あんこのお花玄米おはぎBOX」(7個入り1,700円)あんこのお花は直径4cmほど。おはぎには立山町四谷尾産黒米の玄米を使い、プチプチとした食感が楽しい

丸い容器を開けると、バラやジニア、ダリア、ガーベラ、アジサイが咲いたように詰まっている。「花」の正体は白あん。ビーツやニンジンなどの天然色素で色を付け、口金を使って花びらとして一枚一枚絞り出し、おはぎの上に飾り付けている。精巧なかわいさに、誰もが見とれ、うきうきしてしまいそう。店主の柿澤優子さんは「私も、うまく作れるとテンション上がっちゃいます」と語る。

「あんこのお花カップケーキ」(大1個500円)チョコと抹茶、きな粉の3種類の土台があり、上にあんこのお花を飾る。小(1個250円)の土台はきな粉のみ

「あんこのお花」はおはぎだけでなく、非加熱で作るローケーキにも飾られる。おはぎもケーキも、ギフトにぴったり。花を贈る時のように、気持ちがこもったプレゼントだと伝わりそうだ。

店主の柿澤優子さん

越中菓子匠 平安堂(富山市)

美しい透明感と繊細な歯触り

「季節の琥珀糖 セット(籠入り)」(650円)宝石をちりばめたような美しさ。心地よい食感と優しい甘さは老若男女問わず好まれる

愛らしい形と透明感のある美しさが、目を和ませてくれる。主に砂糖と寒天で作られる伝統的な和菓子、琥珀糖。この時季はショウブやツツジ、ハナミズキといった花々が登場し、すがすがしい初夏を表現している。シャリッとした繊細な歯触りと上品な甘みが特徴。日持ちがするので手土産にもいいし、家で一つずつ食べるのも楽しい。

「季節の上生菓子」(各280円)左から岩根つつじ、菖蒲、牡丹。職人が一つずつ手仕事で気品ある色、形に仕上げる

店頭に並ぶ上生菓子も、青葉を模したきんとんに練り切りの花を添えた「岩根つつじ」や、美しい花びらの重なりを表した「牡丹(ぼたん)」など風雅な意匠で季節の移ろいを映している。お気に入りの飲み物と一緒にゆったり味わってみては。

製造販売・営業の黒崎のぞみさん(右)とスタッフの舟橋正恵さん

ぷれいふるcafe(富山市)

色とりどりの野菜をブーケに

「サラダブーケ」(1,500円、単品は1,200円。木〜日曜に提供)水耕栽培で育てた新鮮な無農薬野菜に、県産の食用花「エディブルフラワー」を飾り付けた。ローズソルトやドレッシングをかけて楽しめる

田園風景に囲まれたカフェ。景色を見ながらくつろいだり、店の看板猫と触れ合ったりと、自由なひとときが過ごせる。店内には代表の川上香織さんが作ったフラワーアレンジメントが飾られており、花器も手作り。花や陶芸の教室も開いている。

「2軒隣のしいたけさんと仲間たちのガレット」(1,200円、木〜日曜に提供)信州産のそば粉を使ったガレットに、自家製ハムやチーズをサンド。近所の生産者が作ったジューシーなシイタケのフライと一緒にいただこう
代表の川上香織さん

撮影:南部スタジオ、さいとう写真事務所