通な人は知っています。コース料理として出す高級路線の焼き鳥店が、富山で続々とオープンしていることを。
焼き鳥といえば、気軽に行きやすい定番のお店も外せません。野菜串に力を入れる店も人気を集めています。
「一本ずつのコース」と「定番」、「野菜串」とジャンルを分けて紹介します。クリスマスのような特別なシーンにも、ふらっと飲みに行くのにも、焼き鳥は合うんです!(情報は取材時の内容です)
炭火焼鳥 縁(えにし)(入善町)
軍鶏の歯応えと力強いうまみを堪能

グリーンの内装がおしゃれな焼き鳥店。こちらでまず味わいたいのは、引き締まった肉質が特徴の軍鶏(しゃも)だ。串焼きは、ねぎまや皮といった定番をはじめ、ハツや脇にあたる「そで」などの希少部位を用意。埼玉県産の軍鶏を上質な備長炭で焼き上げる。炭の香りが食欲をそそり、弾力のある歯応えが心地よい。かむごとに力強いうまみが感じられ、一度食べたらとりこになりそうだ。軍鶏は細かい下処理が必要だが、店主の勝田純吉さんは「手間をかけるほどおいしくなります」と力を込める。

こだわりの軍鶏の親子丼や、ジューシーな若鳥の串焼きなども要チェック。

手羽先とり料理 とり新(砺波市)
ふっくらしっとり 個性際立つ銘柄鶏

JR砺波駅前に、昭和の風情漂う居酒屋やスナックが軒を連ねる路地がある。その一角で多彩な鶏料理を提供しているのが「とり新」。愛知県の銘柄鶏「錦爽どり」や地鶏「名古屋コーチン」を取りそろえる。やわらかさが持ち味の錦爽どりは特に女性から人気が高い。焼き鳥で味わうならいろんな部位が楽しめる10種盛りがおすすめ。焼き台はあえて電気式を用い、鶏肉本来の香りや味わいを際立たせる。ふっくら焼き上げた「ささみ」はしっとりしていて上品なうまみが広がる。「皮」は脂の甘さと香ばしさがたまらない。部位ごとの個性をお酒と一緒に堪能しよう。


撮影:竹田泰子、南部スタジオ