第8回「子どもは遅くなってもママお迎えが嬉しいはず」から続く
K君の保育園は、年少から年長児が混ざる縦割りクラスでした。K君は年中になったことで、お絵描きやブロックなどの一人遊びだけでなく友達との関わりも増え、年上の友達に遊んでもらったり、入ってきた年下の子どものお世話を楽しんだり。毎日を楽しく過ごしていました。
自宅だと友達とうまく遊べない
しかしある日の連絡ノートで、お母さんは悩みを打ち明けます。
“お休みはA君と一緒に(自宅で)遊びました。息子は楽しみにしていたのに、急にいじわるモードになり「おもちゃ、かさなーい」「うるさーい」と言ったり、叩いたり…。イヤな奴モードになり困りました。自分の家だから、こうなるんですかね??”

自宅に友達が来る度、同じことが起きていました。きっかけはいつも同じで、友達がK君のおもちゃを触ろうとした途端に「だめー」と怒り出すというもの。その後もすねて部屋に閉じこもってしまい、遊びはストップ。ママ友との間にも気まずい空気が流れます。
お母さんは友達が来る前日にも直前にも「お友達におもちゃを貸すんだよ。自分のだからって怒らないんだよ」と伝え、K君もその時は「分かった」と話します。しかし、いざ遊び始めると「だめー」と怒り出します。「なんでできないのか、悲しくて、悲しくて。周りの人に『ごめんなさい』と謝るのが日常になっていました」とお母さんは話します。
結局、K君は家では一人で遊ぶことを好むようになりました。
何が分からないのかが分からない
「なんでだろう」を抱えたままの子育ては、その後も続きます。例えば