障害の有無や年齢にかかわらず、全ての子どもが楽しく遊べる「インクルーシブひろば」がこのほど、富山市の富山県空港スポーツ緑地に完成しました。体幹が弱くても安心して乗れるハーネス付きブランコなど、7種類の遊具が用意されています。それぞれの特徴をレポートします。
インクルーシブって?
インクルーシブとは「全てを包み込む」という意味です。障害の有無や年齢、性別、国籍などを問わず、誰もが楽しく遊べる場所を目指した「インクルーシブ公園」は、多様性を認め、互いに支え合う心を育む場として、いま、全国各地に広がりつつあります。
今回整備されたのは、空港スポーツ緑地の北寄りに位置する旧ゲートボール広場跡で、広さは約3100㎡。県が昨年度、インクルーシブ遊具を試験的に設置したところ、利用者に好評だったことから、さらに内容を充実させた上で常設することになりました。
工夫凝らした7つの遊具
色鮮やかな複合遊具は、車いすで利用できるスロープ付き。幅の広い滑り台を備え、親子で一緒に滑り降りることもできます。全体的に高さが抑えられていて、サポートの手が届きやすいのも安心できるポイントです。
ブランコには、座板だけの一般的なタイプに加え、体をしっかりと固定できるハーネス付きタイプなどがあり、体幹が弱い子も兄弟や友達と並んで揺れる感覚を味わえます。このほか、座ったり寝ころんだりと、自由な体勢で楽しめる回転遊具もあります。
幼い子ども向けに、シーソー系遊具やパネル遊具、ごっこ遊びが楽しめる「ふれあいハウス」も新たに設置されました。定番の砂場も、高さを出すことで、車いすに座ったまま遊べるように工夫されています。
ひろばは富山空港に近く、タイミングが良ければ、飛行機が飛ぶ様子も見られます。うららかな春の日に、親子で訪れてみてはいかがでしょうか。