「BOOKコンシェルジュ」では、あなたのお悩みや気分に合わせて、おすすめの本を選びます。コンシェルジュを務めるのは、富山県立図書館司書の竹内洋介さんです。
リクエスト(高岡市・50代女性)
相撲ファンです。相撲や力士に関する本が読みたい。
相撲ファンです。相撲や力士に関する本が読みたい。

『ドスコイ警備保障』
室積 光
小学館文庫 628円
元力士がガードマン
私も相撲ファンの端くれ、腕が鳴りますね。最初のお薦めは心温まるコメディを。群雄割拠の角界、志半ばで土俵を去る者も多い中、彼らの再就職先として「元力士がガードマン」を売りにした警備会社を立ち上げたとしたら?というお話。
一度夢破れた力士たちが徐々に希望と誇りを取り戻していく過程で、周りの人たちも皆幸せにしていく笑いあり涙ありの人情ドラマ。元力士5人と自称「ただのデブ」1人がキレッキレで踊る作中屈指の名シーンはどうにかして映像化してほしい!

『 櫓太鼓(やぐらだいこ)がきこえる』
鈴村ふみ
集英社文庫 880円
裏方の呼出にスポット
お次は、相撲の裏方にスポットを当てた小説。主人公の篤は高校でも家でもうまくいかず、逃げ込むようにたどり着いたのは弱小相撲部屋の呼出(よびだし)見習いの道。篤は力士たちと共同生活を送る中、彼らの栄光と挫折を間近で見ながら、多岐にわたる呼出の仕事に少しずつ魅力とやりがいを見出していく。
ただの若者成長小説にもお仕事小説にもとどまらない筆致からは、著者の相撲愛がにじみ出るよう。ちなみに著者の推しは隆の勝関とのこと。デビュー作にして小説すばる新人賞受賞作。

コンシェルジュ 竹内洋介さん
富山県立図書館係長(司書)。3児の父。動画全盛の今こそ「読書」の魅力を今一度広めたい!との野望あり。
