温泉に漬かって、体の芯から温まりましょう。
今回の「富山ちょこっと旅」は、温泉を組み込んだコース。一年の疲れを癒やしましょう。
(情報は取材時の内容です、各スポットの営業時間などの詳細は最後にリンク)

「おわら風の盆」の街として、毎年9月に多くの観光客が集まる富山市八尾地域。おわらの魅力の一端に触れようと、「富山市八尾おわら資料館」を訪れた。資料や映像を通じておわらを紹介するほか、三味線体験教室を行っている。講師は地元の東町自治会長の新井弘さん。「気軽に楽しんでください。楽器を体験すると、おわらの見方も変わりますよ」と笑顔で話してくれた。三味線の構造や構え方を教わり、左手の弦を押さえる場所を示してもらいながら、一つずつおわら節の音を弾いていく。最初はぺん、ぺんと響きのない音だが、何度も繰り返すうちにちょっと張りのある音になってきた。「その調子! 歌と合わせてみましょう」と新井さん。町家を再現した空間に情緒たっぷりの歌声が響く。一緒に弾いていると、優雅な雰囲気が存分に味わえた。


三味線の音色を堪能した後は温泉旅館「八尾ゆめの森ゆうゆう館」へ。ゆっくり温泉に漬かりながら余韻に浸ろう。風の盆をイメージした大浴場「おわらの湯」は、大きく曲線を描いた湯船が印象的。大きな窓から光が差し込み、すがすがしい気分でリラックスできる。湯は二つの源泉を混ぜており、無色透明のナトリウム・カルシウム塩化物泉。肌触りがまろやかで体の芯まで温まる。「よく温まって湯冷めしにくい、と地元の人からも評判です」と支配人の太田篤史さん。もう一つの「曳山の湯」は曳山の力強さを表現しており、異なる雰囲気の湯あみが楽しめるそう。次はそちらも入ってみたい。

(ゼロニイ編集室サカイ)
撮影:さいとう写真事務所
