「ヘビを八尾の友人に譲ります」。巳(み)年の2025年の主役だけに、耳にしそうだが、発言の主が自宅で飼う爬虫(はちゅう)類や両生類などを移動動物園「タカチ動物園」を展示する高地(たかち)匡樹さん(47)=小矢部市=だと事情は異なる。譲ったのは置物や絵ではなく、生きているヘビ。相手は日本画・立体造形作家の女性で、創作活動に生かすためという。「どんな作品に?」「ヘビって簡単に育てられる?」。そんな疑問の答えを探った。
“贈呈式”は10月下旬、富山市八尾町井田にある谷口知美さん(40)のアトリエであった。谷口さんは日本画と立体造形が専門。アクリル絵の具を使って粘土に着色する立体作品を得意とする。モチーフはもっぱら動物で、ヘビやネコが多い。ヘビやカエル、トカゲなど約20種類を飼育している高地さんから、3歳ほどのアオダイショウ1匹を受け取った。
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