クマの出没が全国で相次ぐ中、富山県で生まれた最新の通報システムが注目を集めている。AI(人工知能)を使ってクマの出没を自動検知し、自治体などへ通知する仕組みで、警戒と捕獲の初動態勢を早め、被害を未然に防ぐ取り組みとして導入が広がりつつある。
AIが画像解析、害獣を特定
害獣の自動検出AI・通報システム「Bアラート」は、通信システム会社の「ほくつう」(本社・金沢市)と北陸電力の新価値創造研究所(富山市)が共同で開発した。

AIカメラがとらえたクマ
Bアラートは、山間部などに設置したカメラが動くものを感知して撮影し、クラウド上のAIに画像を送信。AIが画像を解析し、クマなど特定の獣種を見分ける。対象動物が確認されれば、自治体の担当者や捕獲隊、消防・警察にメールなどで通知。従来1時間以上かかっていた初動対応が10分程度に短縮されるケースもあるという。
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