隣の、さらに隣の県、福井。北陸新幹線の金沢−敦賀間が3月16日に延伸開業し、富山−福井間は最速44分で結ばれます。約40分って、車で富山市中心部から高岡市中心部へ向かうのにかかる時間。富山と福井がそのくらい近くなるなんて不思議! 延伸開業を記念し、ゼロニイ編集室が気になった新幹線駅近くのスポットとグルメに注目しました。(情報は取材時の内容です)

名勝 養浩館(ようこうかん)庭園

数寄屋造りと調和する水の庭

大きな池を中心とした庭と数寄屋造りの「御茶屋建物」が調和する養浩館庭園

 福井駅から、福井城本丸跡にある福井県庁を歩いて通り抜け、しばらく進むと「名勝 養浩館庭園」が見えてくる。大きな池を中心に庭が広がり、優雅な数寄屋造りの建物が池に浮かぶように立つ。あらゆる角度から美しい景色が楽しめ、ゆったりとした時間が流れている。

御茶屋建物内から間近に池を感じられる

 養浩館庭園はかつての福井藩主松平家の別邸で、庭園は江戸時代初期〜中期を代表する名園の一つだ。1945(昭和20)年の福井空襲で建造物は焼けて失われたが、その後、国の名勝に指定され、93(平成5)年に復元した。四季折々の風景を建物内外から眺められ、福井市文化振興課は「3月はウメ、4月は新緑やツツジがきれいです」とPRする。

建物の至るところから池を眺めることができる
毎年秋は夜にライトアップを行う

Access
福井駅から徒歩15分

福井県福井市宝永3-11-36
TEL.0776-20-5367(福井市文化振興課)
9:00〜19:00(11月6日〜2月末は17:00閉園)入園は閉園の30分前まで
定休日:年末年始

ヨーロッパ軒総本店

1世紀の歴史持つ 名物ソースカツ丼

「カツ丼セット」(1,300円) 福井では「カツ丼」はソースカツ丼を指すという。カツは3枚のる。追いソースとサラダ、みそ汁、漬物、お茶が付く

 福井の名物グルメといえば、ソースカツ丼。発祥店のヨーロッパ軒は、福井で提供し始めてことし100年を迎えた。上質な豚ロース・もも肉をスライスし、目の細かなパン粉をまぶしてラードでカラリと揚げる。ウスターソースをベースに香辛料を加えた秘伝のタレが染みたカツはさっぱりとした味。タレは酸味と甘みのバランスが抜群で、箸が止まらない。

「3種盛スペシャルカツ丼」(1,280円) カツ1枚とエビフライ1本、メンチカツ1個がのる人気メニュー

 創業者がドイツで料理修業したことから、店名に「ヨーロッパ」と冠した。「現地のソースを日本人好みのグルメに生かそうとして、ソースカツ丼が生まれました」と言うのは4代目で専務の高畠輝成さん。総本店のほか18店を展開し、老若男女に愛されている。

 
 

Access
福井駅から徒歩12分

福井県福井市順化1-7-4
TEL.0776-21-4681
11:00〜LO19:50
定休日:火、隔週月曜
60席

ヨーロッパ軒総本店撮影:南部スタジオ