
12月10日ごろに、1万年堂出版より『HSC子育てあるある うちの子はひといちばい敏感な子!』という新刊(わが家のHSCあるあるを4コママンガでつづった本です!)が発売されることになり、先日、HSCについて、話をする機会がありました。
そこで、学校が合わなくて、行けなくなった子、
自分に合う居場所を探して、幸せになった子、
心配しながらも、子どもを信じて見守るお母さん、
いろんな方との出会いがありました。
こんなにも、子どものことを一生懸命想う、切実な親心。
こんなお母さんの子どもは、なんて幸せなんだろう、と感動して、涙があふれそうになりました。
学校に行けなくなってしまったHSCへ。
ひといちばい強い感性を持っているために、学校ではあなたに合わないことがたくさんあったと思います。
それなのに、自分がおかしいんだと思って、つらい思いをしてきたでしょう。
でも、あなたが悪いんじゃないんです。
あなたの感性は素晴らしくて、これから社会に出て、ゆっくりその才能が開花していくから、楽しみにしていてください。
どうか、敏感さを、悪いものだと思わないでください。
本来、「敏感さ」自体は、いいものでも悪いものでもありません。
でも、自分が敏感さを肯定的に見たら、素晴らしい味方になるし、否定的に見たら、悪いものになります。
どちらから見るかで、その後の人生は大きく変わってくるといっても、過言ではありません。
私は、敏感であることは、ラッキーな財産だと思っています。
おいしい物を食べたとき、心の底から「おいしいー!!」とわき上がる喜び。
毎晩、お風呂に入ったとき、「あー! 生きているーー!!」と感じるぞくぞくした気持ち。
気の置けない友達と過ごしているときに感じる、「自分は世界一幸せだ!!」という歓喜。
音楽や、絵画を見たときに、作者の気持ちを想い、人生の美しさに涙を流す幸福。
ただ、雨露をしのげる家があるというだけで、ただ、毎日食べるご飯があるというだけで、自分は本当に恵まれている!!と心の底から感謝でいっぱいになります。
同じものを持っていても、
同じ体験をしても、こんなにも深く幸せを感じる人は、他にいないと思います。
落ち込むときは大きく落ち込むけれど、それはみんなが助けてくれるし、乗り越えたあとは、大きな成長が約束されています。
そのかわりに、幸せも人の2倍。
本当にお得な人生ではないでしょうか。
私は自分がHSPでよかった、と思っています。
◆太田知子(おおた・ともこ)◆
1975年、東京都生まれ。主に子どものイラストを中心に描くイラストレーター。小学生と中学生の2児の母。
著書『子育てハッピーたいむ ななとひよこの楽しい毎日』1~3。『りんごちゃんと、おひさまの森のなかまたち』1~5。