
「敏感ちゃん」は、HSP(ひといちばい敏感な人)の心の中の、小さな子どもです。
寒い!
何もしたくない! 動けない! もう死んじゃう!
服がチクチクする!
1秒でも早く脱いで!!
人が見てる!
気になってフリーズしちゃう!
あの人キライ!
何であんな冷たい言い方するの!
あの態度は思いやりがないんじゃないの!
おなかがすいた!
疲れた!
もう家に帰りたい!!
いつも文句ばかり言っています(笑)
でも気になっちゃうんだもん。しょうがないよね。
敏感な人は、そうでない人に比べて、100倍も1000倍もセンサーが細かく反応し、ささいな情報も全て受け取っているといわれます。
だから、気になるのは、本当に仕方がないのです。
心の中にいる敏感ちゃんも、困っています。
小さな子どもを育てるような気持ちで「大丈夫だよ」と、優しく言ってください。
そして「あなたがいてくれて、うれしいよ」と、つぶやいてみてください。
敏感ちゃんはとっても安心して、落ち着きます。
敏感ちゃんには、振り回されることも多いけど、そんな敏感ちゃんに助けられたことも、今までどれだけあるかわかりません。
こんなに傷つきやすい私だから、それだけ人の気持ちがわかる。
人に優しくできるから、みんなから大切にされる。
誰も気づかない小さな幸せを、大きく喜ぶことができる。
何もなくても、とても幸せな気持ちになれる。
すべて敏感ちゃんのおかげです。
毎日感謝でいっぱいです。
敏感ちゃんとの付き合い方は、何だか、子育てと同じなんですよね。
敏感な性質は、死ぬまで変わらないので、どうせなら敏感ちゃんと仲良くなったほうがいいに決まっています。
「こんな自分じゃだめだ」とか「治さなければ」とか「こんな気持ちが出てきたらだめだ」と押さえつけてしまうのは、敏感ちゃんが、かわいそうです。
沸き起こる感情を大切にして、「そうなんだよねぇ」「疲れちゃったよねぇ」「わかるよ」と、子供に接するように、共感してください。
そうしたら、敏感ちゃんは、いつでも、どんな時も、あなたの一番の味方になってくれますよ。
◆太田知子(おおた・ともこ)◆
1975年、東京都生まれ。主に子どものイラストを中心に描くイラストレーター。小学生と高校生の2児の母。
著書『子育てハッピーたいむ ななとひよこの楽しい毎日』1~3。『りんごちゃんと、おひさまの森のなかまたち』1~5。『HSC子育てあるある うちの子は ひといちばい敏感な子!』。