窓を開けて深呼吸する。軽くストレッチする。ベッドの上で大の字になる。あなたがくつろげるのはどんな時や場所でしょう? ゼロニイはグルメが柱のマガジン。〈飲食店でくつろぐ〉について考えてみました。飲食店でくつろげる場所といえばカフェじゃないでしょうか。富山でくつろげるカフェ、そろえました。(情報は取材時の内容です)

Café 54(カフェ フィフティフォー)(富山市)

街中のオアシス 抹茶やコーヒーで一服

「抹茶干菓子付き」(手前、600円)と「ウィークエンドケーキ(Café 54風)」干菓子は一例。テーブル茶道を店で教える室伏さんが抹茶をたててくれる。ケーキはバターをたっぷり含み、しっとりしている

街中のオアシス。そんな存在を目指すカフェが富山市中央通りにある。店の扉を開くと、落ち着いた音楽が出迎えてくれる。せわしなさからかけ離れた、ゆったりとした時間が流れている。

レコードとCDは計1万2千枚ほど並ぶ。ジャンルは多彩で、店内で流してほしい1枚を選べる。持ち主のオーナーは1階でイタリアブランドセレクトショップの社長を務める

店内には大量のレコードやCD、立派なソファが目立つ。これらはオーナーのコレクション。「ソファの中には、フランスを代表する建築家、ル・コルビュジエが手掛けたものがあって、特に人気です」と店主の室伏昌子さん。

ソファ席が充実。ブライアン・ジョーンズのポスターが目を引く

メニューは太陽珈琲焙煎本舗(富山市)から仕入れたコーヒーが一押しだが、抹茶もおすすめ。ソファに深く腰掛けて、一服しよう。

店主の室伏昌子さん

 

original taste coffee 創 SHO(オリジナル テイスト コーヒー ショウ)(氷見市)

穏やかな海辺のような店 五感満たすコーヒーを

左から「アイスカフェラテ」(600円)、「クリームソーダ 氷見ブルー」(600円)、「コーヒー SHOブレンド」(500円) 「クリームソーダ 氷見ブルー」は氷見の海をイメージした

海を感じさせる、心地よい曲が響いている。マスターの濵下良典さんは「サーフミュージック」で知られるジャック・ジョンソンが好き。主に彼の曲を選曲している。店は島尾海浜公園の近く。海は店から見えないが、穏やかな海辺のような雰囲気に包まれている。

スタイリッシュな店内

コーヒーも好きな濵下さんは、勤め先を定年退職した後、2022年にこの店を開業した。一番人気の「コーヒー SHOブレンド」は3種類の豆を自家焙煎したバランスのとれた一杯だ。手触りがよく、洗練されたコーヒーカップで提供する。五感を満たす、くつろげる店だ。

濵下さんの娘による針金アートを展示販売している
マスターの濵下良典さん。ギターとウクレレを店内に飾り「状況にもよりますが、リクエストがあれば演奏しますよ」と話す

撮影:さいとう写真事務所、南部スタジオ