プロ野球独立リーグ・日本海リーグが5日に開幕し、富山GRNサンダーバーズと石川ミリオンスターズが覇を競う。今年から滋賀ハイジャンプスが準加盟してリーグ戦の一部に参加し、同球団との勝敗も加味して優勝が決まる。今季からサンダーバーズの指揮を執る上原茂行監督にチームの仕上がり具合や選手育成の方針などについて聞いた。楽天でのスコアラー経験に基づいて目標を明確な数値で示しつつ、勝利への執着心や向上心といった選手たちの情熱を引き出していきたいと考えている。
―5日に金沢市民球場で石川との開幕戦を迎える。チームの仕上がり具合は。
先発投手が中心になるチームを考えている。独立リーグの日本一を決めるグランドチャンピオンシップに出場するだけでなく、そこで戦えるだけの実力を備えたトップクラスのチームを目指したい。そのためには長いイニングを任せられる先発投手が4、5人はいてほしい。練習試合に登板したシャピロ・マシュー・一郎(登録名・マシュー)や小笠原天汰、渡邊蒼といった先発候補の調整が順調に進んでおり楽しみにしている。一方の攻撃のほうはやや苦労している。点を取るためにいかにしてチャンスをつくるのか、そのためにどうやって出塁するのかがまだ物足りない。四番で考えていた(昨季のリーグ三冠王で主砲の)三好辰弥を三番に移すなど、どうすれば得点力が上がるか試行を重ねている。

NPB基準で数値目標を示す
―日本海リーグでの2年ぶりの優勝と独立リーグ日本一、選手をNPB(日本野球機構)に輩出するのが大きな目標。チームと選手個々の力をどのように伸ばしていくのか。
NPBの球団にドラフト指名されることを選手それぞれが目標に掲げている。しかし、現時点ではほとんどがそのレベルには達していない。先日の練習試合でも経験豊富な社会人チームに負けてしまった。NPBのファームリーグに参戦しているオイシックス新潟アルビレックスにも完敗だった。選手の能力自体にそれほど差はなく、NPBに行くつもりならもっと頑張らなければいけない。