おやつから工芸品まで、富山ならではの逸品を紹介します。(情報は取材時の内容です)

「ことりん」(各16,500円)をはじめ、現代のインテリアに溶け込むデザインのおりんが多彩にそろう


仏壇に手を合わせる際に鳴らす「おりん」。独特の揺らぎを持った伸びやかな音は時代が移ろっても変わることはなく、現代人の耳にも心地よくなじむ。

「おりんの音を聞くと肩の力が抜けて、自然と気持ちが落ち着く。唯一無二の魅力があります」と話すのは、高岡市の仏具メーカー「山口久乗(きゅうじょう)」会長の山口敏雄さん。心に安らぎを与える音作りにこだわり、鋳物や銅器といった高岡の金属工芸に携わる職人とともに数々のおりんを生み出してきた。

仏事に限らず、日常のさまざまな場面でおりんの音が楽しめるインテリア商品も人気を集める。鳥の形の「ことりん」は、しっぽに触れるとさえずりのように爽やかな音が遠くまで響く。来客用の呼び鈴として使えるほか、くちばし部分にメモを挟んで置いておけば、家族への伝言に音を添えて届けられる。清らかなおりんの音を暮らしの中に取り入れてみては。

「どありん 響(ひびき)」(13,750円)はおりんのドアベルで、扉を開け閉めするたびに繊細な音が響き渡る。本社のショールームでは、実物を鳴らしながらお気に入りの一品を選ぶことができる
 

撮影:南部スタジオ