おやつから工芸品まで、富山ならではの逸品を紹介します。(情報は取材時の内容です)

「宇奈月温泉とうふプリン」(1個310円)は、蒸し焼きでトロトロの食感に仕上げる。苦味を抑えたカラメルがプリンの味に一層奥行きを与えている


やわらかく滑らかな舌触り。まろやかで優しい甘さの中に豆乳の風味が感じられる。黒部市の宇奈月温泉街にある豆腐店「やまとや」の4代目、山藤綾(りょう)さんが手掛ける「とうふプリン」。店先で味わった人が「豆腐らしい味がしておいしい」と顔をほころばせる。温泉街を訪れる観光客の土産や、地域の人の手土産として好評を得ている。

山藤さんは京都の調理学校で西洋料理を学んだ後に家業の豆腐店を継ぎ、とうふプリンを作り出した。「豆乳の風味とスイーツとしてのおいしさ。調理学校で身に付けた技術を生かし、この二つのバランスを大切にしています」と山藤さん。

地産地消にもこだわり、大豆は黒部川の清らかな水で育った入善町産を使用。牛乳や卵も県産を取り入れる。新鮮な県産材料で、幅広い世代から愛されるプリンを作っている。

絹とうふ(170円)や厚揚げ(250円)も入善町産大豆を使用
 

撮影:南部スタジオ