J3カターレ富山とツエーゲン金沢が対戦する第5節が3月20日に迫った。Jリーグで初めてとなる「北陸ダービー」の見どころを長年にわたりツエーゲンを取材するライターの村田亘さんとの対談形式で紹介する。(赤壁逸朗)

ルヴァン杯でJ2の山形を破り喜ぶ選手たち=県総合運動公園陸上競技場
赤壁 ツエーゲンは開幕から3連敗と苦しんでいますね。特に失点の多さが気になりますが、どんな理由が考えられますか。
村田 甲府や磐田、仙台を指揮した経験を持つ伊藤彰監督が就任し、昨季まで7年務めた柳下正明監督とは全く異なるサッカースタイルの構築に取り組んでいます。テーマは「選手が躍動する」「攻守に主導権を握る」。キャンプではボールをつないで敵の守りをはがしていく良い形が出始めていましたが、チームづくりにはある程度の時間が必要だとみていました。しかし、こんなことになるとは誰も思っていなかったでしょう。J3の戦い方にまだアジャストできていないのかもしれません。J2よりもボールを奪いにくるプレッシャーが強く、攻守ともに迷いなくプレーしてくる傾向に戸惑っている印象。プレスに手こずってパス回しがうまくいかないうちに相手の思い切りの良いシュートが決まってしまう悪い流れが続いています。2015年からJ2で9年間戦っていたので初めて対戦するクラブ、選手ばかりな点にもやりにくさがあるようです。
残り2620文字(全文:3200文字)