タンパク質、カルシウム、ビタミンD、鉄。この四つが、骨が成長する学童期に意識して取りたい栄養素です。

前回は、タンパク質、カルシウム、鉄が多く取れる主菜として「肉豆腐」を紹介しました。
>>>成長期の子ども、主菜に「肉豆腐」はいかが?

今回は、タンパク質、カルシウムが多く取れる主菜を提案します!

「干しエビと豚肉モヤシの炒め物」です。

干しエビはカルシウムがたっぷりで、100gに7100㎎含まれています。今回は1人分で6g使用したので、426㎎のカルシウムを取ることができます。

日本人の食事摂取基準(2020年版)では、推奨量として

▽6~7歳…男子600mg、女子550mg
▽8~9歳…男子650mg、女子750mg
▽10~11歳…男子700mg、女子750mg
▽12~14歳…男子1000mg、女子800mg

となっています。

干しエビは、一度にたくさんの量は使わなくても、少しずつ料理に加えることで、手軽にカルシウムを摂取できます。


豚肉を加えるとタンパク質が取れて、主菜としてボリュームが出ます。

健全な体や骨の発育には、タンパク質やカルシウムが欠かせません。3食コンスタントに取りましょう。

干しエビを戻した時の汁はうまみがあるので捨てずに取っておき、炒め物に混ぜます。

ニラを組み合わせると、彩りが良くなります。ピーマンやニンジンを混ぜてもいいですね。

副菜にはポテトサラダ、汁物には小松菜のみそ汁を合わせてみてはいかがでしょうか。

■干しエビと豚肉モヤシの炒め物

【材料】2人分

  • 干しエビ … 12g
  • 豚肉 … 200g
  • 塩こしょう … 適量
  • 酒 … 大さじ1
  • ニラ … 50g
  • 片栗粉 … 小さじ2
  • ごま油 … 小さじ2
  • モヤシ … 200g
  • [A]
    しょうゆ … 大さじ1/2
    片栗粉 … 小さじ1
    干しエビの戻し汁 … 大さじ1
    塩こしょう … 適量

【作り方】

  1. 干しエビは水でさっと洗い、ぬるま湯に10分ほどつけて戻します。戻し汁は後で使うので、取っておきます。
  2. 豚肉は食べやすい大きさに切り、塩こしょうをまぶし、酒につけます。ニラは4cmの長さに切ります。
  3. 豚肉に片栗粉をまぶし、ごま油を入れて熱したフライパンで炒めます。火が通ってきたら、干しエビ、モヤシ、1の戻し汁を加えて炒めます。
  4. [A]とニラを加えてさっと炒めたら、塩こしょうで味を整えます。

【栄養成分】1人分

  • エネルギー:370kcal
  • タンパク質:25.4g
  • 脂質:23.7g
  • 炭水化物:8.5g
  • カルシウム:879㎎
  • 鉄:2.8㎎
  • ビタミンB1:0.70㎎
  • ビタミンB2:0.33㎎

 

◆舘川 美貴子(たちかわ みきこ)◆

管理栄養士、公認スポーツ栄養士
富山市生まれ。中京女子大学(現 至学館大学)健康科学部栄養科学科卒業。
日本スポーツ栄養学会評議員。学生アスリートやプロスポーツ選手の栄養サポートを行っている。