間もなく夏本番。暑さをしのぐには、氷が欠かせません。食べるならかき氷。特徴的な氷を用いるドリンクもありますね。そんな冷たい一杯を集めました。眺めるだけで涼しい気分になれる氷彫刻の制作現場ものぞき、氷、氷、氷のオンパレードです! …あれ、今月号のページ、冷たいかも?!(情報は取材時の内容です)

mokkado(モッカド)(射水市)
かき氷:通年注文OK

雪のような口どけの中に チャイの香り広がる

「チャイのかき氷」(1,188円) さらさらの氷に、香り高いスパイスやチャイ風味クリームがたっぷり。かき氷はカフェタイムのみ注文できる

インド発祥のミルクティー「チャイ」を表現したかき氷。ふんわり、さらさらの氷は、口の中で新雪のように優しく消えていく。食べ進めるとスパイスを使ってじっくり煮詰めたチャイシロップや、食感が小気味いいショウガのみじん切りなどが現れる。スパイスの奥深い香りが鼻を抜け、ほのかに残る余韻が心地よい。

他のおすすめひんやりメニュー
「mokkado コールド」(660円) こくがあってさらっとした口当たりのチャイ。スパイスの香りが立っている

漢方の考えに基づいたランチやドリンクなどを提供しており、かき氷は通年で味わえる。「かき氷ファンから『夏も冬も食べられてうれしい』と喜ばれています」とスタッフの佐渡秀美さん。古民家を改修したおしゃれな店内で、ゆったりと味わって。

スタッフの佐渡秀美さん

GRATINER(グラチネ)(入善町)
かき氷:9月初旬まで

随所にきな粉・みたらし こだわり詰まる和の一杯

「みたらし黒須きなこ」(1,300円) クリームやソースの上からもきな粉を振りかける。「藤吉」(魚津市)の水だんごを使い、追いソースも合わせて添える

表面のソースも、てっぺんにのるクリームも、クリームに刺さる焼きメレンゲも、どれもきな粉味。ソースはみたらし味のもかかり、かき氷の中には自家製みたらしアイスが潜む。「みたらし黒須きなこ」はきな粉とみたらしの味が随所で楽しめる。食感もそれぞれ違い、口に運ぶたびに心が躍る。

「焼き苺」(1,200円) メレンゲをあぶるのがこの店ならでは。かき氷は全て純氷を用いてふわふわに削る

こだわりが二つある。一つは、地元食材を使うことで、きな粉は農業法人「TAGOSAKU」(朝日町)から仕入れる。もう一つは、焼き色を付ける技法「グラチネ」を用いることで、添える水だんごをキャラメリゼしている。ここにしかない和な一杯にぜひ注目を。

シェフの河内利江さん

撮影:南部スタジオ