富山県高校総体バスケットボール男子の決勝が8日、県西部体育センターで行われ、富山商が75-68で高岡第一を破って11年ぶり16回目の優勝を果たし、インターハイ出場を決めた。高岡第一の大会5連覇を阻止できた要因には、司令塔やエースシューターの踏ん張り、そしてビッグマンの覚醒が挙げられる。ウインターカップ出場からも遠ざかっている富山商にとって、全国のコートに立つのは2014年のインターハイ以来。インターハイを経験している監督の荒川和樹にとっても、「自分たち」の真価を見せる場となる。

11年ぶりの県総体優勝を決め、喜ぶ富山商の選手たち

主力欠いた高岡第一、V5ならず

 第1クオーター(Q)は19-19と点を取り合う展開だったが、第2Qで主導権を握った富山商が31-25とリードして前半を終えた。3ポイントシュートの精度で富山商に分があり、点取り屋の松田禅生(ぜん、3年)の2回を含め3回成功させている。高岡第一の成功は1回のみだった。

 高岡第一は4月の県春季大会決勝で富山商を85-58で下すなど、他校を圧倒した。今大会中、主力で身長181センチの横山駈(かける、3年)が負傷離脱したものの、180センチ以上の選手を常に3人以上送り出せるほどの厚い選手層を誇る。

ビッグマン、リベンジ果たす

 今回も高さで勝負するもくろみだったであろう高岡第一に、富山商きってのビッグマンが立ちはだかった。

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