富山県は、人口10万人当たりのそろばん教室数で全国最多を誇る。射水市の木谷泰子さん(80)は60年前に夫と設立した「木谷綜合学園」の副学園長として、6都県で約330の教室を運営。市内で資料館も開くなど、薬売りが由来とされる「そろばん県」の魅力を発信し続けている。

「木谷そろばん資料館」で、昔の型のそろばんを手にする木谷泰子さん=17日、射水市
県内でそろばんが浸透している理由について、有識者らの間では「越中富山の薬売り」で知られる通り、古くから盛んな製薬業などで数字を扱う機会が多かったからではないかと言われている。
木谷さんが、そろばんを始めたのは10歳のころ。父親からもらい、遊び感覚で使っていた。
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