昨年7月に宝塚歌劇団を退団した元月組トップ娘役の海乃美月さん(氷見市出身)に、今だから話せる退団の真意や、ことし1月に古里でダンスのワークショップを開いた際の感想などを聞いた。

笑顔でインタビューに答える海乃さん=北日本新聞東京支社
尊敬
―宝塚歌劇団の退団はいつから考えていましたか?
実はトップ就任前に卒業を考えていました。トップ娘役に就いたのは在籍11年目の年。自分よりも学年が下の子が、先にトップスターやトップ娘役になるのを見て、9年目の時に「もう(トップは)無理だろうな」と思って引き際を考えました。
この頃は「I AM FROM AUSTRIA―故郷は甘き調べ―」(2019年10、11月)でトップスターの母親役を務めるなど、娘役で2番手の役をたくさんさせていただきました。以前まで「もっとかわいくないと」「絶対失敗してはいけない」といったことに縛られ過ぎていました。でも2番手のポジションをいただいてからは、手を抜くという意味でなく、少しリラックスした状態で役に真摯(しんし)に向き合えたんです。
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