Bリーグ2部(B2)の2024-25シーズンを戦う富山グラウジーズは、11月から12月にかけて8連勝を達成した。リーグ下位に沈むチームとの対戦が多い中、その勢いが本物なのかを証明する場として注目を集めたのが、12月14、15の両日にホームで開催されたライジングゼファーフクオカ(以下福岡)との2連戦。西地区1位の福岡に富山は連敗したものの、第1戦と第2戦では試合内容が大きく異なる。第2戦は「こんな面白いバスケを見せ続けられるなら、ブースターは競うように会場へ足を運ぶ」と思える、特筆すべき好試合だった。

福岡との第2戦、ブースターの大声援が、富山の選手たちを後押しした=12月15日、富山市総合体育館

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福岡に多くの元グラウジーズ

 8連勝を記録する前の富山は、アルティーリ千葉(試合開催前は東地区1位)にアウェーで連敗を喫し、信州ブレイブウォリアーズ(同・東2位)とのホーム戦を1勝1敗で終えるなど、上位チームに苦戦していた。一方、8連勝の相手は福島ファイヤーボンズ(同・東7位)、愛媛オレンジバイキングス(同・西7位)、ベルテックス静岡(同・西3位)、熊本ヴォルターズ(同・西6位)と、静岡以外は不調にあえいでいる。特に愛媛は13連敗の状態で富山と対戦し、その連敗は20日現在、22にまで伸びている。

 福岡を率いる浜口炎ヘッドコーチ(HC)は、20-21シーズン、当時B1だった富山のHCに就任した。このシーズン、富山は39勝21敗と過去最高成績を挙げ、ワイルドカード枠でチャンピオンシップに出場している。22-23シーズン、成績不振のため契約解除となり、23-24シーズンを福岡のアシスタントコーチ(AC)として過ごした。今季、昇格した浜口HCを支えるACに、bjリーグ参入時の富山でHCを務めた福島雅人が就いている。

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