県内でも外国人が増加する中、「やさしい日本語」という言葉を目にすることが増えた。19日には富山県警が研修会を初開催するなどニーズが高まっているようだ。「難しい言葉を言い換えるなど外国人らに配慮した日本語」とのことだが、どういった点が伝わりやすいポイントなのか調べてみた。(小川剛)

阪神大震災を機に提唱 

 やさしい日本語は、外国人はもちろん、高齢者や障害のある人ら、多くの人に分かりやすく伝えることが目的だ。1995年の阪神大震災の際、日本人の死傷者は約1%だったのに対し、外国人は2%以上に及んだことなどを教訓に提唱された。現在では、災害時への備えだけでなく、普段の交流の場でも活用が広がっている。

やさしい日本語について解説する中河代表理事(左)とメンバーの神初さん=トヤマ・ヤポニカ

 外国人への日本語教育や日本語教師の養成に当たるトヤマ・ヤポニカ(富山市大泉町)の中河和子代表理事は「日本人は良かれと思って外国人相手に英語を使うことが多いが、最適とは限らない」と言う。

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