高岡市出身の漫画家、故藤子・F・不二雄さんの代表作「ドラえもん」のアニメでドラえもん役を務めた声優・大山のぶ代さんの訃報が11日、全国を駆け巡った。声優、女優としてだけでなく、講演会活動も精力的に行った大山さん。富山県内にも何度も訪れ、多岐にわたるテーマで県民に語りかけていた。過去の北日本新聞を開き、大山さんが県民に向けたメッセージを振り返る。
「ドラえもん」は1969(昭和44)年に藤子・Fさんが児童向け雑誌で連載を開始。瞬く間に読者の支持を獲得し、79(昭和54)年、テレビ朝日でのアニメ化に伴い人気は爆発した。現在では世界各国に熱烈なファンを抱える、日本の漫画史・アニメ史を語る上で欠かせない作品だ。高岡おとぎの森公園に主要キャラクターの像があるほか、万葉線ではドラえもんトラムが走るなど、高岡市ではさまざまな場所でドラえもんに会うことができる。
万葉線の人気列車となっているドラえもんトラム
大山さんは四半世紀以上、愛きょうたっぷりにドラえもんの声優を務め、人気の原動力となった。収録中のスタジオを訪れた藤子・Fさんから「ドラえもんって、ああいう声だったんですね」と言われて大喜びしたというエピソードは有名だ。
過去の北日本新聞を開くと、1993年8月29日付朝刊に「守ろう!伝説の名水」という見出しを見つけた。
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