滑川市内の福祉・ボランティア団体の有志に誘われ、5月中旬に能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県能登町での炊き出し活動に参加した。道路の復旧や家屋の解体・修繕が進む様子が見られた一方、手つかずとなっているエリアも多く、復興までの道のりの長さを痛感した。(藤木優里)

ホタルイカの天ぷらを揚げるボランティア参加者=5月11日、石川県能登町

 炊き出しは、滑川地区保護司会と滑川市更生保護女性会、滑川市協力雇用主会の3団体が中心となって企画。市特産のホタルイカを使った天ぷらと、焼きそばを提供するため、参加者は滑川市内で前日から、ホタルイカの目玉を取ったり焼きそば用の野菜を切ったりと準備を進めた。

 5月11日午前6時ごろに滑川市を出発。3団体のメンバーや、防災士として個人的に参加した水野達夫市長と尾崎照雄市議会議長ら約20人で現地へ向かった。

能登町での炊き出しに向け集合した参加者=道の駅ウェーブパークなめりかわ

 国道8号から能越道を通って能登方面へ進むと、七尾市からは屋根にブルーシートがかかった家が増え始めた。道路は至る所で陥没や崩落が起きており、全国から来た工事車両が道路脇にずらりと並んでいた。

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