29日に最終回を迎えるNHK連続テレビ小説「ブギウギ」。1月の放送で富山県高岡市が登場したことを覚えている人も多いだろう。主人公スズ子のモデル、笠置シヅ子は、実際に高岡で終戦を迎えている。当時の北日本新聞や笠置に関する書籍から、高岡とのかかわりをひもといた。

「東京ブギウギ」で一世を風靡(ふうび)した歌手で俳優の笠置シヅ子(1947年撮影)
ブギウギでは、1月放送の複数の回で高岡が登場した。慰問公演のため高岡に来た設定のスズ子は、富山大空襲に見舞われた人らの前で、戦死した自身の弟への思いを寄せた「大空の弟」を歌い上げた。泊まった旅館の名が富山県出身の藤子不二雄を連想させる「藤子屋」だったことも話題になった。
戦況悪化で大スターも地方へ
笠置が高岡を訪れたのはなぜなのか。
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