学生たちがチームでデジタルの技術やアイデアを競い合う「とやまローカルメディアハッカソン2024」が富山市内で開かれ、ふるさと納税の増収を料理サイトでアシストするアプリを考案した「きときとフォース」が最優秀賞(賞金10万円)に選ばれました。

富山県が抱える「ふるさと納税の寄付総額が全国ワースト」という課題に着目し、返礼品の県産食品と料理レシピを絡めることで解決策を示した着眼点と具体的な形にした技術力が賞賛されました。惜しくも優秀賞、敢闘賞となったチームのプランも評価が高く、参加者の今後の活躍に期待が高まりました。自分たちが暮らす地域を見つめ、アイデアと技術を競い合ったハッカソンを振り返ります。
デジタルで未来創造
ハッカソンは北日本新聞社が創刊140周年を記念し、若い世代が情報技術を通じてより良い郷土の未来を創造し、仲間と交流するきっかけを作ろうと開きました。テーマは「富山のくらしを豊かに楽しくする」。公募で、県立大、富山大、富山高専、富山情報ビジネス専門学校の16人が、2月19日から24日にかけてアイデアと技術を競い合いました。

ちなみにハッカソンとは、技術を意味する「ハック」と「マラソン」を組み合わせた造語です。短期間でアプリやウェブを開発する手法と注目を集め、近年各地で開かれています。
今回は「ローカルメディア」という情報で地域を支える存在に光を当てました。開幕の2月19日は、北日本新聞社を会場にインプットセミナーとアイデアソン。午前は富山とローカルメディアの意義を学び、テーマの理解を深めました。

利用者目線で
参加者の意欲を膨らませてくれたのが、今回の審査員も務めるQ0(キューゼロ)の林千晶代表によるセミナーです。Q0は、地方と都市の新たな関係づくりに取り組む会社で、林代表は自身の経験を語りつつ、家電メーカーの新商品開発を例に、技術ありきの検討ではなく、利用者目線でのプロダクトづくりの重要性を説きました。
