ナイフをすっと入れる。ケーキなら色鮮やかなフルーツやスポンジ、サンドイッチならバランスよく重ねられた旬の野菜やパンの層がそれぞれ現れます。断面の美しいグルメは、料理人の技と知恵が詰まっています。ブームが起きてから、断面の美しさに多くの人が目を奪われ続け、新しい流行も生まれています。(情報は取材時の内容です)
cafe companio(カフェ カンパニオ、富山市)
季節の野菜を美しく閉じ込めて
旬の野菜を生ハムやコンソメのゼリーで閉じ込めた。断面の華やかさに思わず感嘆のため息が漏れる。ゼリーにはローズマリーで爽やかな風味を加え、テリーヌの下に白ワインビネガーを使ったドレッシングを忍ばせた。程よい酸味とともに、野菜のおいしさと美しさを堪能できる。

ハーブとコーヒーを軸に、バリスタの檜垣慶治さんとハーバルセラピストの望さん夫婦が営むカフェ。テリーヌが味わえるランチのほか、2人のセンスを生かしたドリンクやスイーツを提供する。アンティークの食器や古い洋書など、こだわりの詰まった空間でゆったりと過ごしてみては。

cafe&animo(カフェアンドアニモ、魚津市)
色鮮やかな野菜彩る 韓国風のり巻き
季節の野菜を使ったランチが楽しめるカフェでは、テイクアウトの弁当やオードブルも人気だ。
中でもおすすめなのが、韓国に何度も足を運ぶオーナーが腕によりをかけて作る韓国料理。韓国風のり巻き「プルコギキンパ」は、本場の味付けを参考に食べやすくアレンジしている。色鮮やかな野菜を丁寧に巻いており、華やかで食感も楽しい。口に入れるたびにごま油の香りが広がって、いくつも食べたくなってしまいそう。彩り豊かなキンパを五感で味わってみて。
葷酒山門(くんしゅさんもん、富山市)
個性豊かな断面の盛り合わせ
雑居ビルの薄暗い通路を進んだ先にある、隠れ家のような酒場。壁に飾られたメニュー表には味の想像がつかない個性的な料理もあり、眺めているだけでわくわくする。
「あて盛りあわせ」は、8種類の酒のあてが楽しめる人気のメニュー。和食やイタリアンなど、さまざまな料理のエッセンスを取り入れて盛り付けている。ポテトサラダを包んだもなかや、マスカルポーネチーズをサンドしたいぶりがっこなど、目でも舌でも楽しめる料理ばかりだ。
撮影:さいとう写真事務所、南部スタジオ