ナイフをすっと入れる。ケーキなら色鮮やかなフルーツやスポンジ、サンドイッチならバランスよく重ねられた旬の野菜やパンの層がそれぞれ現れます。断面の美しいグルメは、料理人の技と知恵が詰まっています。ブームが起きてから、断面の美しさに多くの人が目を奪われ続け、新しい流行も生まれています。(情報は取材時の内容です)
A.Y.C cafe(エーワイシーカフェ、富山市)
季節のフルーツを敷き詰める
ナチュラルな雰囲気のカフェのショーケースには、見とれてしまうほど美しい手作りスイーツがずらり。中でも目を引くのが、季節のフルーツを積み重ねた「フルーツミルクレープ」。どこを切っても断面がきれいに見えるように、均等な厚みに切ったフルーツを隙間なく敷き詰めている。薄いクレープ生地に軽い口当たりのクリームを合わせているので、ランチの後でもさっぱり食べられそう。

「フルーツミルクレープ(桃&キウイ)」(880円)数量限定。フルーツは季節によって変わる
「家族に振る舞う料理と同じように、安心して食べられるものを作っています」とオーナーの目代祐子さん。食べる人を思って作るスイーツは、目も心も癒やしてくれる。

「AYCランチ」(1,210円)新鮮な県産野菜たっぷりのランチプレート。ドレッシングも手作り

山岸ちまき本舗(氷見市)
中はカラフル 7種類の果物入り大福
フルーツ大福「福々」は、「いちご大福の時期が終わっても果物の大福が食べたい」という客の声に応えて3年前に誕生した。7種類の果実が詰まっており、半分に切ると彩り豊かな断面が現れる。代表の山岸正さんは「〝萌え断〟は意識していなかったけど、フルーツをたくさん入れたらカラフルになりました」と笑顔で話す。

「福々」(432円)地元産の果物も使用。冷凍状態で販売し、アイス感覚で楽しめる。フルーツは変更の場合あり
イチゴやブルーベリーといった果実の酸味と、生クリームやこしあんのあっさりとした甘みが絶妙なバランスで重なる。県産もち米で作るやわらかな餅が全体を上品にまとめ上げ、食べ応えも十分。和と洋が融合したスイーツを堪能しよう。

「和菓子屋さんのアイスキャンディ あまおういちご」(324円、期間限定)材料は糖度の高いイチゴ「あまおう」と砂糖、レモン汁のみ。濃厚だけど後味はさっぱり

撮影:南部スタジオ