ナイフをすっと入れる。ケーキなら色鮮やかなフルーツやスポンジ、サンドイッチならバランスよく重ねられた旬の野菜やパンの層がそれぞれ現れます。断面の美しいグルメは、料理人の技と知恵が詰まっています。ブームが起きてから、断面の美しさに多くの人が目を奪われ続け、新しい流行も生まれています。(情報は取材時の内容です)

パンドリーム(高岡市)

ボリュームたっぷり カラフルなカステラサンド

 やわらかくてほっとする味わいと手頃な価格で、地域の人に親しまれているパンの店。開店時には約60種類のパンが並び、早朝からたくさんの人でにぎわう。

「カステラサンド」(各216円)の「イチゴジャム」

 人気メニューの「カステラサンド」は分厚くてボリューム満点。手で持った時のふんわりとした感触に思わず頬が緩む。優しい甘みのパンとカステラの間に滑らかな自家製クリームを挟むことで、崩れにくくきれいな断面に仕上げている。定番のイチゴジャム、金時豆、チョコクリームのほか、土日や季節限定の商品も登場。カラフルなカステラサンドは、食卓に並べるだけで気分が上がりそうだ。

「カステラサンド」(各216円)の「金時豆」。夏季限定の抹茶クリームや桃ジャムも見逃せない
「ヴィエノワ」(291円)長さ60cmのソフトフランスに自家製クリームとスプレーチョコをサンド。ハーフサイズ(183円)もある

Rose Maman(ローズ ママン、砺波市)

かわいいだけじゃない 耳までふんわり猫型パン

 白いトレーラーハウスの中に、色鮮やかなドライフラワーと、多彩な菓子パンが並ぶ。中でも思わず手に取ってしまうのが、猫型のかわいらしい食パン。「うちの猫と同じ柄でも作ってほしい」という客の声に応えるうち、今ではキジトラ、ハチワレなど7種類を扱う。

「ねこちゃん食パン」の「キジトラ」(450円)。しっとりふわふわで、そのままでもトーストしてもおいしい。店頭には7種類のうち2、3種類が並ぶ

 茶色はココアパウダー、黒や灰色は竹炭パウダーで色付け。愛猫と写真を撮ってSNSにアップする人も多いという。かわいいだけでなく、国産の小麦やバターを使うなど材料にもこだわっている。小麦の風味がしっかり感じられ、耳までふんわり。味と見た目の両方で楽しめ、手土産にも喜ばれそう。

「ねこちゃん食パン」の「サバトラ」(450円)
「ねこちゃん食パン」の「ミケネコ」(350円)
左から「抹茶大納言」(150円)、「塩あんバター」(200円)。抹茶風味の食パンは緑色が鮮やか。「塩あんバター」は、塩気のきいたパンにさっぱりとしたあんがマッチ

撮影:南部スタジオ、竹田泰子