前回はキノコの栄養や選び方についてお伝えしました。
今回は、キノコに適した調理方法と保存方法について紹介します。
キノコの調理方法
■なるべく水で洗わない
水で洗うと、キノコが水っぽくなったり、香りが飛んだりしてしまいます。「汚れが気になる」「天然のキノコで土がついている」といった場合は、水で湿らせたキッチンペーパーで拭き取りましょう。
なめこやマッシュルームは水洗いしても大丈夫です。
■煮る場合は、煮汁やスープも一緒に飲む
キノコに含まれているビタミンB群やミネラルは、煮ると水に溶け出してしまいます。煮汁やスープも一緒に飲むことで、栄養素を余すことなく摂取することができます。
■炒める・焼く場合は強火で 加熱時間に注意
キノコを炒める・焼くときは強火が基本です。
弱火でじっくりとすると、キノコが水っぽくなってしまいます。また、加熱時間が長いと、せっかくの特徴である香りを逃がしてしまう恐れがあります。
網焼きは、キノコの香りと旨みをそのまま味わうことができます。やや強めの中火にして、シイタケはカサの裏を、マツタケやエリンギは切り口を上にして網に載せます。水分が表面に出て、濡れたようになるまで焼きましょう。
キノコの保存方法
■ムレを防ぎ冷蔵庫で保存
キノコは日持ちしません。冷蔵庫の野菜室に入れ、2~3日を目安に使い切りましょう。
ムレや湿気を防ぐため、キッチンペーパーを一枚かぶせたり、巻いたりしてからラップやジッパー付きの保存袋に入れると長持ちします。
1度で使いきれない場合は、保存袋に入れ、封をした状態で冷凍するとよいでしょう。冷凍すると細胞が破壊されやすくなり、旨み成分が増しておいしくなります。冷凍保存する際は、あらかじめ調理しやすいサイズにカットしておきましょう。
次回はキノコを使った料理を紹介します。
◆舘川 美貴子(たちかわ みきこ)◆
管理栄養士、公認スポーツ栄養士
富山市生まれ。中京女子大学(現 至学館大学)健康科学部栄養科学科卒業。
日本スポーツ栄養学会評議員。学生アスリートやプロスポーツ選手の栄養サポートを行っている。