前回は、アスパラガスの栄養素と選び方・保存方法をご紹介しました。

今回はアスパラガスの調理についてです。

下処理ですが、根元から1/3~1/2のあたりまでは皮が硬いので、ピーラーを使いましょう。包丁よりも薄く均等にむくことができます。

おすすめの調理法

■塩ゆで、グリル
素材そのものに自然な甘味がありますので、塩ゆで、グリルなどシンプルな調理が合います。

塩ゆでしたアスパラガスにマヨネーズ、からしマヨネーズ、サワークリームを合わせたり、グリルしたアスパラガスに粗塩とレモンを組み合わせたりしても、とてもおいしいですね。

硬い根元の部分を先にゆではじめ、穂先は後から投入して食感を残しましょう。


■炒める
シャキシャキ感があるため、ベーコンや豚肉などで巻いても、おいしく食べられます。


 


■揚げる
てんぷらや素揚げは甘みが凝縮されます。

栄養素を逃さない調理の工夫

■サッとゆでる
アスパラに含まれるルチンやビタミンB、ビタミンCなどの栄養素は水溶性なので、長時間ゆでると水に溶けだしてしまいます。

できるだけ栄養を逃さないためには、切らずにそのままか、大きめにカットしたものを熱湯でサッとゆでましょう。

また、ビタミンB、ビタミンCは熱に弱いため、短時間で加熱するようにしましょう。

ゆであがったら、すぐに冷水にとると、色鮮やかに仕上がります。


 


■蒸す・電子レンジ
蒸すことで水溶性ビタミンの損失を防ぎます。

蒸し器などがない場合は、電子レンジを使用します。

水洗いしたアスパラを耐熱皿に入れ、ふんわりとラップをかけて電子レンジにかけます。

加熱時間の目安としては、アスパラガス3本程度(80g程度)の場合、500~600Wで1分ほどです。使用する電子レンジにより違うため、加熱具合を確認してください。


■油を使用する
アスパラガスに含まれるルチンやビタミンA(β―カロテン)、ビタミンE、ビタミンKは、油で炒める、揚げる、お肉を巻く、オイルのドレッシングを使うなど油脂と一緒に摂取すると吸収率がアップします。


 


季節を感じながら、おいしく、栄養素も逃さず食べたいですね。

次回はアスパラガスを使用したメニューをご紹介します。

 

◆舘川 美貴子(たちかわ みきこ)◆

管理栄養士、公認スポーツ栄養士
富山市生まれ。中京女子大学(現 至学館大学)健康科学部栄養科学科卒業。
日本スポーツ栄養学会評議員。学生アスリートやプロスポーツ選手の栄養サポートを行っている。