連載3回目は、知らないうちに虐待の加害者とならないために、自分たちにできることをテーマとしました。小さな一歩かもしれませんが、コノコト編集室からのご提案です。

叱らない・・・は無理だけど

 虐待は「しつけ」と称して行われることがあります。
名古屋市で2016年8月、中学受験に向け勉強していた小学6年生の男の子が、勉強を教えていた父親に刺殺される事件が起きました。脅して無理やり勉強させるという行為をエスカレートさせた結果でした。

 もちろん頭では分かっていても「子どものため」と思えば思うほど、頭に血が上ってしまいます。その「子どものため」が間違った方向に行かないために、まず正しい知識を頭に入れておきましょう。

(県作成パンフレットより)  

みんな子育てで悩んでいる


 「あー腹が立つ!」。子育てをしているとこんなことは多々ありますが、みんな同じように悩んでいると分かると、ちょっとだけ気が楽になります。
 コノコトの子育て相談室アーカイブより、おすすめの記事を紹介します。アドバイスをしていただいたのは、明橋大二先生(真生会富山病院心療内科部長、「子育てハッピーアドバイス」シリーズ著者)です。

Q:「何度も同じことを注意したり、細かい事にイライラしたりする自分に自己嫌悪。愛情を持った叱り方がわかりません」


A:もちろん叱り方も大切ですが、まず、ほめ方をご存知でしょうか?上手なほめ方を知るだけで、叱ることがぐっと減ります。どんな子どもでも100%ほめるところが見つかる方法があるのでご紹介します。
https://www.conocoto-toyama.jp/serie/detail/893


A:叱るとは、自分も相手も大事にできるように「教える」ことです。ヒステリックに叫ぶことも、大声で怒鳴る必要もありません。むしろ怒鳴ってしまうと、子どもは頭の中が真っ白になって、何を怒っているのか頭に入っていかないこともあります。叱るときに有効な方法として4つのポイントをご紹介します。 
https://www.conocoto-toyama.jp/serie/detail/927

Q:「下の子をかわいく思えず、冷たくしてしまう自分に悩んでいます」


A:親の愛情は無償の愛と言われますが、親子といえども、相性の合う合わないはあります。人間同士なのですから、仕方のないこと、あり得ることなんです…
https://www.conocoto-toyama.jp/serie/detail/193

けんかしそうになったら
 

 子どもの前で夫婦げんかはダメだと分かっていても、けんかはおきます。そんな時は、このポスターを思い出して、ちょっとだけクールダウンを。
  


相談できる場所はあります
 



☆コノコト編集室より
 11月は児童虐待防止推進月間です。
 痛ましい虐待のニュースは「つらくて読めない」派なのに、気付いたら鬼の形相で子どもを叱っていることありますよね。今回の取材を通じ、日々のイライラがエスカレートしてしまうことの怖さを実感し、児童虐待は、他人事ではなく、すぐ身近にあることを知りました。
 そして心に残ったのは「相談件数は“氷山の一角”」という言葉。「虐待かも?」と思ったら「189」に連絡する勇気を持つことも大切なことと感じました。