2018年度、県内の児童相談所に寄せられた虐待に関する相談は、過去最多の848件だったことは前回でご紹介しました。今回はその内容に迫ります。

虐待とは、心と体を傷つける行為

 児童虐待は主に4種類に分けられます。
 

 2018年度、県内の児相に寄せられた相談のうち半数が「心理的虐待」を占め、中でも目立って多いのが「面前DV(ドメスティック・バイオレンス)」でした。

「面前DV」は虐待です


 面前DVとは、子どもの心を傷つける虐待で
・子どもの前で、家族を殴る
・子どもの前で、家族に暴言を吐く
・子どもの前で夫婦で激しく言い争う
などの行為をさします。

 面前DVを目撃した子どもは、強いストレスを感じ、心に深い傷を負います。言い争う声や音を聞いただけでも眠れなくなったり、「大好きな人同士の暴力を止められない」と自分を責め、絶望感・無力感にさいなまれたりする子もいます

 県内では、激しい夫婦げんかの声を聞き隣人が通報したり、パートナーにDVを受け自ら警察に連絡したりして、警察が自宅を訪れたところ、その場に子どもがいたことが分かり、面前DVとして児童相談所への相談につながるというケースもあります。
 
 子どもの前で夫婦げんか。身近なこんな行為も、激しさを増すと虐待になります。頭に血が上りそうになったら、思い出してください。

次回は③「自分たちにできること」です。