初回は、県内の児童虐待の現状を詳しくご紹介します。

県内の相談は急増

 県のまとめによると、県内の児童相談所(児相)が2018年度、虐待の相談に対応した件数は、過去最多の848件でした。

相談は警察や近隣から

 相談はどのようにして寄せられたのでしょうか?
最も多いのは警察からで361件、全体の4割を占めました。次が「隣から激しい子どもの泣き声が聞こえて…」「子どもが夜中に一人で歩いている」など近隣知人からの連絡が137件。子どもたちからのSOSも7件ありました。

親子を離す措置は22件

 相談が寄せられると、児童相談所はさまざまな調査を行い、対応方法を決めます。2018年度は、最も重いケースとなる親子を離す措置が22件ありました。一方、虐待とは認められなかったケースも124件、全体の15%ありました。

 県子ども支援課は、相次ぐ虐待事件の報道によって、県民の意識が高まり、虐待が疑われるケースをキャッチする力が高まっていることや、警察と児童相談所の情報共有が進んでいることが、相談件数の増加につながったとみています。ただ、家庭内で起きている虐待は発見が難しく「相談件数は“氷山の一角”と言う専門家もいる。地域で見守る力が必要」と話しています。

次回は②「子どもの前で夫婦げんかも」です。