子供の食事の好き嫌いについて困ることはよくありますね。
たくさん食べてほしいと思って作った食事も、手を付けてもらえなければとても悲しいですね。小学生のアスリートの合宿などに参加すると、半数ぐらいの選手たちは提供される食事の好き嫌いに悩んでいます。

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例えば、朝食で主菜や副菜の野菜などを食べる習慣のない選手は、朝食の量の多さに苦しんだり、野菜が嫌いな選手はサラダを残そうとしたり、涙を浮かべながら、鼻をつまみながら食べたりするなど、さまざま様子を見ます。選手にたずねると、ひじきなど海藻類やきのこ類はあまり食べなかったり、普段の食事であまり出てこない生野菜は進んで食べないという声が聞かれました。
独立行政法人日本スポーツ振興センターの「平成22年度児童生徒の食生活実態調査報告書」によると、嫌いな食べものは、1位ゴーヤ・にがうり、2位なす、3位ピーマン、4位レバー・ホルモン、5位アスパラガスでした。男女差では、男子がなす、ピーマン、アスパラガス、トマト、うめぼしが多く、女子はゴーヤ・にがうり、レバー・ホルモン、セロリー、グリンピース、レーズン、肉のしぼう(あぶらみ)が多くみられました。

子どもが苦手な食品の一例
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子どもの嫌いな食品はゴーヤ、ナス、レバー、セロリ、グリンピース、ピーマン、トマトと野菜類が多くを占めます。味の苦みや特徴のある味は嫌われる要素が多い良いですし、両親の苦手な食品はやはり食宅に並ぶことが少ないようです。
好き嫌いをなくす、克服する方法
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どうして食べられないか聞いてみる
原因を確かめてみましょう。 -
味付けや種類を変えてみる
1度おいしくないと思った食べ物や、嫌いと思った食べ物や料理は、調理法や味付けを変えてみる。 -
食べ物の種類や名前を覚えさせる
人は多く見たものや触れたものほど好きになります。名前や形を知っているだけで、何となく嫌いな感情が薄れるそうです。一緒に買い物をして、食品を覚え、知ることも大切です。 -
食品を育てる。一緒に料理する
自分で育てた食品や、自分が料理した食べ物には愛着がわき、大切にしようとします。また、残さず食べようと思います。 -
食べられた時は褒めてあげる
苦手な食品、料理を食べることは、大きな勇気が必要です。そして食べられた時はとてもうれしいものです。食べられたことを褒めると「できた!」とうれしくなり、食べ続けることができます。
◆舘川 美貴子(たちかわ みきこ)◆
管理栄養士、公認スポーツ栄養士
富山市生まれ。中京女子大学(現 至学館大学)健康科学部栄養科学科卒業。
日本スポーツ栄養学会評議員。学生アスリートやプロスポーツ選手の栄養サポートを行っている。