坪田 塾を選ぶ時には、大学別の合格実績や料金、家からの距離など、いつくかのポイントがあると思いますが、重視してほしいのは子どもの反応です。説明会で、講師や営業担当者と面談した時、最も子どものテンションが上がった塾はどこだったかをよく見てください。もちろん親の目で、塾や講師を見ることも大切です。親同士の評判で塾を決めがちですが、ぜひ親子で足をかけて回り選んでください。
編集室 塾に入った後、講師とのコミュニケーションの取り方で注意することはありますか?
坪田 時々「全然家で勉強しないんですけど、何とかしてください」とおっしゃる方がいますが、責任を丸投げするための塾ではありません。あくまでも責任者は保護者の皆さん。保護者が家庭で子どもの様子をしっかり見て、いろいろ取り組んだ上で「家ではこんな風にしたのですが、こうでした」と伝えてください。家庭と塾が連携することで、よりよい指導ができると思います。
坪田 この質問は「プラスのドライバーがないのに、どうやったらねじを回せますか」と聞かれているのと同じに聞こえてしまいます。
学習面では特に、大人がしっかりサポートすることが、子どもの成長に必要です。どうしてもできないのなら、祖父母に手伝ってもらってはどうでしょうか。実家と離れて暮らしているなら、近所の人にお願いしたり、ママ友と子どもを預け合ったりすることもできるでしょう。どうやってマンパワー不足を補うか、という視点で考えることで解決に近づきます。
坪田信貴(つぼた・のぶたか)

坪田塾塾長。累計120万部突破の書籍『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(通称ビリギャル)や累計10万部突破の書籍『人間は9タイプ』の著者。
心理学を駆使した学習法により、多くの生徒の偏差値を短期間で急激に上げることで定評がある。大企業の人材育成コンサルタント等もつとめ、起業家・経営者としての顔も持つ。新著に『どんな人でも頭が良くなる 世界に一つだけの勉強法』がある。
3歳と0歳の娘のパパ、東京都在住。