日本軍「慰安婦」、南京大虐殺、朝鮮人強制動員、沖縄戦「集団自決」…。戦後80年となり生き証人が少なくなる中、「負の歴史」「加害の過去」を否定したり矮小(わいしょう)化したりする言説が増えている。共同通信の全国の記者が、歴史修正主義にあらがう各地の人々を追った。全15回を一挙に公開する。
【各回の主な内容】
第1回 県が撤去した朝鮮人労働者追悼碑は「加害の歴史」伝えるシンボルだった
第2回 フェミニズムを入り口に慰安婦問題を学ぶ若者たち―東京、5千人学ぶカフェ
第3回 集団自決の傷痕撮る沖縄の写真家「真実伝え、戦争なくしたい」
第4回 うそつき呼ばわりされても、731部隊の「本当のことを語る」―94歳の元少年隊員
第5回 神奈川の人造湖を造った朝鮮人、中国人。碑が傷つけられても地域ぐるみで語り継ぐ
第6回 戦争経験継承は未来に向けた責任、「否定論」は実証積み重ね欠く
第7回 南京大虐殺を武勇伝のように語った元兵士。聞き取った神戸の老華僑が感じたことは
第8回 「歴史修正主義」と批判されるが、自分は極めて誠実な立場だ―当事者証言の検証欠かせない
第9回 ホロコースト否定が犯罪?!ヨーロッパが禁じる歴史修正主義から見る日本
第10回 「強制的に動員」の看板を市が隠した…戦争末期の極秘計画跡地で起きたこと
第11回 東京の政府施設と、長崎の市民資料館。論争となった軍艦島の展示を見比べてみた
第12回 市が立てた強制連行の説明板。19年後、自ら撤去した背景にあったこと
第13回 2万人の犠牲者数は「盛りすぎ」―正しく伝えようとした先人と、その後継者たち
第14回 鉱毒事件だけじゃない―記念館も伝えない「足尾銅山、もう一つの影」
第15回 「日本人にとって美しい歴史」書き換えの背景には、差別がある