第107回全国高校野球選手権富山大会は11日から試合が始まる。甲子園出場を目指し、各チームが1年間の集大成をぶつけるトーナメント戦をブロックごとに展望する。

開会式で整列した各チームの選手=富山市民球場
2つの合同チームを含む42校・38チームが参加し、26日の決勝まで計7日間で競う。6月27日に組み合わせ抽選会が行われた結果、優勝を狙っている有力校は比較的分散した。ただ、春季大会でベスト8に入ったシード校は全て、初戦の2回戦で手ごわいチームとぶつかる。大会序盤から緊迫感のある勝負が多数展開されそうだ。
優勝候補の富山第一は投手力充実
昨秋と春の県大会を連覇した富山第一は、春の北信越大会も制した。県勢の北信越制覇は12年春の同校以来で13年ぶり。16年以来3度目の夏の甲子園出場を目指し、優勝候補の筆頭として臨む。投手力が充実しており、岩寺翔義は力みのないコンパクトなフォームから最速140㌔台半ば、平均でも140㌔を超える直球で押し、和泉詩大は緩急を効かせたクレバーな投球で打たせて取る。続く小柳琉碧らも公式戦で結果を残して自信を深めている。得点力がカギだが、バントや足を絡めた多彩な攻撃パターンを磨いて備えている。

北信越大会では終盤に得点を重ねた富山第一
同じブロックに秋春連続ベスト8の桜井が入った。4番で捕手の城﨑慶太ら上位打線に力があり、就任8年目の元ソフトバンク・藤井翼監督も手ごたえを感じている。
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