今や日本人の約2人に1人が罹患(りかん)するとされるがん。克服のための最も効果的な対策は「早期発見・早期治療」であることは言うまでもない。過去に口腔がんを患った経験を基に、自作の動画や講演活動などで定期的ながん検診を呼びかけている魚津市のアニメクリエーター、ミヤサカカズヒデさん(56)に話を聞いた。

※2024年11月の記事を再掲します。年齢などは掲載時のものです。

 ミヤサカさんはNHKEテレや日本テレビのアニメ制作などを手掛けてきた。がんが分かったのは2020年夏。口内炎がなかなか治らず、リンパ腺も腫れてきたため近くの耳鼻咽喉科へ行った。「口内炎が化膿(かのう)したのかなという程度の認識だった。診察の結果、『腫瘍の疑いがある』と、総合病院への紹介状をもらった。改めて検査を受けたら口腔がんだと」。進行度は4段階のうちステージ3から4。5年生存率は50~70%と宣告された。

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