現代人が快適に用を足すのに不可欠となったのが温水洗浄便座だ。日本では清潔志向を背景に普及が進み、内閣府の消費動向調査によると、2016年には普及率が80%を超えた。一方で、製造から年数が経過した便座も増加。近年は経年劣化による事故や、故障を放置して使用し続けたことによる事故が目立っている。
独立行政法人製品評価技術基盤機構(東京、NITE=ナイト)によると、温水洗浄便座の事故は、2014年から23年までに計69件報告されている。洗浄水の異常な過熱や温風によるやけど、長時間座ったことによる低温やけどなどの人的被害も発生している。このほか、リコール対象製品による事故も多い。消費者庁やNITEでは、リコール情報を検索できるサイトを公開している。リコール対象製品をお持ちの場合は、不具合が生じていなくても直ちに使用を中止し、販売店やメーカーに相談してほしい。
消費者庁 リコール情報サイト
NITE SAFE-Lite
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