とろみは熱いんです。飲食店検索サイトによると、ここ1年であんやチーズ、とろろといったトロッとした食材を使う飲食店が1.5倍に増えたそう。メインの肉や魚に絡むだしが効いたあんや濃厚なソースは、それ自体が主役。熱もあなたの心も逃しません。寒い冬はとろみでポカポカ乗り切りましょう。

煮込みラーメン麺飯屋 醤(じゃん、富山市)

花椒が華やかに香る熱々の麻婆豆腐

 土鍋に入った「四川麻婆麺(マーボーうぇいめん)」が、ぐつぐつと煮立ちながら運ばれてくる。もっちりとした食感のラーメンにとろみの強いマーボー豆腐がしっかりと絡む。独自にブレンドした花椒(ホアジャオ)の華やかな香りが食欲を刺激する。辛さの中に深いこくとうまみがあり、一度食べたら癖になりそうだ。

「四川麻婆 麺」(946円)粗びきの国産豚肉を使ったマーボー豆腐は食べ応え十分。土鍋で最後まで熱々でいただける

 「基本を大切にして丁寧に調理しています」と話すのは、店長の中山卓さん。ラー油や甜麺醤(てんめんじゃん)など主な調味料は手作りしており、これらが複雑に絡み合って香り高い中華に仕上がっている。「一生懸命、おいしいものを作っていきたい」。料理と真摯(しんし)に向き合って作る一皿を堪能しよう。

他のとろみメニュー
「揚焼麺」(924円) トロトロのあんは白菜、エビなど具材がたっぷり。パリパリの麺とのコントラストが楽しい
店長の中山卓さん 「奇をてらわず、何度でも食べたくなる味を目指しています」

 お肉とチーズのお店 かるね(富山市)

自家製ソースあふれる チーズと蜂蜜のシカゴピザ

 店主の吉田啓二さんが独自のレシピで作るシカゴピザは、クリスピータイプのピザ生地でできた器の中にチーズがたっぷり入った人気のメニュー。ナイフを入れるとクリーミーな自家製ホワイトソースがあふれ出し、テーブルのあちこちから歓声が上がる。

「シカゴピザ クアトロチーズ」(1,380円)味も香りもさまざまな4種類のチーズを使う。グラノーラの食感がアクセントに

 チーズの塩気と蜂蜜の甘さがやみつきになる「クアトロチーズ」をはじめ、王道のマルゲリータやキーマカレー風の変わり種までバラエティー豊かにそろう。「ピザに使うチーズは日によって違うので、来たときのお楽しみです」と吉田さん。遊び心が詰まった料理にワクワクが止まらない。

他のとろみメニュー「牛ヒレ肉のラクレットチーズ」(2,980円) やわらかく脂っこさのない牛ヒレ肉は、うまみの濃いラクレットチーズと相性抜群
店主の吉田啓二さん 「目で見ても楽しめる料理をそろえています」