第76回秋季県高校野球大会が9月9日~10月1日に開かれ、高岡商が3年ぶり18度目の優勝を飾った。高岡商と準優勝の富山北部、3位の高岡第一が14日から福井県で行われる北信越大会に出場し、来春の選抜大会を目指す。県代表3校の活躍を祈願しつつ、県大会の模様を振り返る。

秋季県高校野球の勝ち上がりトーナメント表

 上位4校はいずれもエースと呼ぶにふさわしい好投手を擁し、彼らが大会をほぼ1人で投げ抜いてチームを押し上げた。

三上の台頭で高商が返り咲き

 高岡商は左上手投げの三上亮汰が全5試合をすべて3失点以下に抑えて優勝の立役者となった。130キロ台前半の直球と100キロ台のスライダーを軸に緩急と制球力で打たせて取るタイプ。県大会での登板は今秋が初めてだったが試合を重ねるごとに自信を深め、ピッチングが洗練されていった。

全試合に先発して優勝に貢献した高岡商のエース三上

 2回戦と3回戦、準決勝と決勝の2日間連投も苦にせず、決勝は被安打4、1失点、12奪三振で完投。計41回で防御率は1・54だった。6大会連続の甲子園出場を目指した夏に初戦で敗れ、選手たちは雪辱を期していた。鞍本琥珀主将は「悔しさをエネルギーに変えて頑張ってきた。たとえミスが出ても全員でカバーし合えるチームになってきた」と話す。終盤までもつれるゲームが多かったが、我慢強く進めて勝ち切るしぶとさを身に付けて頂点に返り咲いた。

富山北部、夏秋連続の準優勝

 富山北部もサウスポーの福山天輝が準決勝までの4試合を投げ切って、秋は1974年以来3度目の決勝進出に導いた。

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