味変。それはひと皿の上で我々が起こせる小さな革命です。ひつまぶしはネギを加えて爽やかに、だしをかければさっぱりと。チリマスタードやゆずこしょう、ヤンニョムジャンといった多彩な薬味がそろう肉料理や、ソース以外にわさびや岩塩で楽しむとんかつなどもあります。世界を一変させる自由があなたに委ねられているのです。(情報は取材時の内容です)
中国四川麺飯店 一燈(いっとう、富山市)
しびれる辛さが癖になる
四川省の市場で仕入れた唐辛子をはじめラー油や甜麺醤(テンメンジャン)といった自家製調味料を使い、親しみやすい本格四川料理を提供している。「四川麻婆豆腐」は花椒(ホワジャオ)の香りが食欲を刺激する。奥深いうまみが口の中に広がり、爽快な余韻が心地よい。

しびれる辛さが後を引く一皿だが、さらに唐辛子やさんしょうを加えて調理する「辛さ増し」と「シビレ増し」を用意している。それぞれレベル1から10まであり、最も強烈なレベル10は食べるとむせてしまう人もいるそう。「辛さとうまみをバランスよく味わってもらうなら、レベル5くらいがおすすめ」とオーナーの押上京平さん。辛いもの好きは挑戦してみて。



甘党の店 竹酔堂(魚津市)
ソースを重ねて深みを増す
熱々の鉄板にお好み焼きの生地を流すと、ジューッという音とともに香ばしい匂いが立ち上る。生地はだしが利いた素朴な味わい。もっちりとした食感の中に、キャベツとネギのシャキシャキとした歯応えが際立つ。

店主の杉森雅一さんが妻の和枝さん、息子の一仁さんと切り盛りする店。テーブルの傍らには黒ごまや青のりなどと一緒に、辛口と甘口の2種類のソースが並ぶ。元々は辛口だけだったが、ファミリー客の要望に応えて甘口も置くようになったという。「両方使うときは先に辛口を塗ってから甘口を広げるのがおすすめ」と和枝さん。使い分けるもよし、重ね塗りして味に深みを増すのもよし。楽しみ方はさまざまだ。



撮影:さいとう写真事務所、南部スタジオ