味変。それはひと皿の上で我々が起こせる小さな革命です。ひつまぶしはネギを加えて爽やかに、だしをかければさっぱりと。チリマスタードやゆずこしょう、ヤンニョムジャンといった多彩な薬味がそろう肉料理や、ソース以外にわさびや岩塩で楽しむとんかつなどもあります。世界を一変させる自由があなたに委ねられているのです。(情報は取材時の内容です)

中国四川麺飯店 一燈(いっとう、富山市)

しびれる辛さが癖になる

 四川省の市場で仕入れた唐辛子をはじめラー油や甜麺醤(テンメンジャン)といった自家製調味料を使い、親しみやすい本格四川料理を提供している。「四川麻婆豆腐」は花椒(ホワジャオ)の香りが食欲を刺激する。奥深いうまみが口の中に広がり、爽快な余韻が心地よい。

「四川麻婆豆腐」(1,000円)「辛さ増し」「シビレ増し」は各100円。辛味調味料「麻辣醤」に唐辛子もしくはさんしょうが入っている。昼はライス、スープ、サラダ、ドリンクが付く

 しびれる辛さが後を引く一皿だが、さらに唐辛子やさんしょうを加えて調理する「辛さ増し」と「シビレ増し」を用意している。それぞれレベル1から10まであり、最も強烈なレベル10は食べるとむせてしまう人もいるそう。「辛さとうまみをバランスよく味わってもらうなら、レベル5くらいがおすすめ」とオーナーの押上京平さん。辛いもの好きは挑戦してみて。

「冷やし担々麺」(昼880円、夜900円)※夏季限定/辛さの中に酸味や甘みが感じられ、口当たりまろやか
オーナーの押上京平さん「夜は飲み食べ放題など宴会メニューも充実しています」
 

甘党の店 竹酔堂(魚津市)

ソースを重ねて深みを増す

 熱々の鉄板にお好み焼きの生地を流すと、ジューッという音とともに香ばしい匂いが立ち上る。生地はだしが利いた素朴な味わい。もっちりとした食感の中に、キャベツとネギのシャキシャキとした歯応えが際立つ。

「オリジナルミックス」(550円)お好み焼きは自分で焼くスタイル。オリジナルミックスは定番の具材5種類の中から二つ選べる。写真は肉と昆布

 店主の杉森雅一さんが妻の和枝さん、息子の一仁さんと切り盛りする店。テーブルの傍らには黒ごまや青のりなどと一緒に、辛口と甘口の2種類のソースが並ぶ。元々は辛口だけだったが、ファミリー客の要望に応えて甘口も置くようになったという。「両方使うときは先に辛口を塗ってから甘口を広げるのがおすすめ」と和枝さん。使い分けるもよし、重ね塗りして味に深みを増すのもよし。楽しみ方はさまざまだ。

「抹茶クリームパフェ」(490円)注文ごとに茶せんで抹茶をたてて作っている。豊かな香りとバニラソフトの甘みが相性抜群
店主の妻の杉森和枝さん「ソースは好みに合わせて楽しんでください」
 

撮影:さいとう写真事務所、南部スタジオ