味変。それはひと皿の上で我々が起こせる小さな革命です。ひつまぶしはネギを加えて爽やかに、だしをかければさっぱりと。チリマスタードやゆずこしょう、ヤンニョムジャンといった多彩な薬味がそろう肉料理や、ソース以外にわさびや岩塩で楽しむとんかつなどもあります。世界を一変させる自由があなたに委ねられているのです。(情報は取材時の内容です)
氷見温泉郷くつろぎの宿うみあかり(氷見市)
氷見牛のうまみうどんに絡む
富山湾を一望できる旅館のダイニングで、ひと味違った会席料理が楽しめる。県産食材をふんだんに使った創作料理はどれも斬新で、富山の食材の新たな魅力を引き出している。

「氷見牛トマト鍋」6階の「ダイニング海」で提供する「ひみ会席」の一品。日帰り温泉付きプラン(1人8,800円〜)、1泊2食付きの宿泊プラン(1人21,000円〜)を予約すると食べられる
「氷見牛トマト鍋」は、トマトベースのスープに上質な氷見牛を入れて煮込むぜいたくな一品。鍋の締めに氷見うどんを入れると、肉のうまみが溶け出したスープにコシのある細麺がよく絡む。粉チーズとバジルソースをかけると、トマトの香りと混ざり合ってパスタのような味わいに。刻んだ大葉を加えてさっぱりといただくのもおすすめ。最後の一口をどんな味で締めくくるか迷ってしまいそうだ。

「富山湾の玉手箱」「ひみ会席」の一品。多彩な前菜と旬の魚介類のお造りが並ぶ。お造りはしょうゆとポン酢、岩塩で味変できる

総支配人の長田卓也さん「取り皿によそって、少しずつ味を変えながら楽しむお客様もいらっしゃいます」

料理 かねしま(南砺市)
大正元年創業の趣のある和食店は、地元の人たちの節目や大切な時間に寄り添ってきた。「ひつまぶし 松」は、静岡県浜名湖産のウナギを蒸さずにじか火で焼き上げている。

「ひつまぶし 松」(3,025円)少し甘めのたれがウナギやご飯と合う。お吸い物や香の物も付く
飯茶わんに南砺産米と一緒によそい、まずパリッと香ばしい皮やふっくらとした身をそのまま味わうよう勧めている。2膳目はネギとわさびをのせて軽く混ぜると、ネギのシャキシャキとした食感とわさびの爽やかな風味が楽しい。3膳目は、昆布とかつお節に玄米茶を合わせた特製だしをかけて、うな茶漬けとして堪能できる。好みに応じて変化させ、上品なウナギのうまみを味わい尽くしたい。

「手作りざるとうふ 小」(440円)県産大豆からできた豆乳を使い、注文が入ってから作る。2〜3人前の大(935円)もある

料理長の金島史明さん「好きなように味わってください。丑の日の7月30日近くは混み合うかも」

撮影:南部スタジオ