第5回「除名からのデビュー」から続く
東大を中退して進んだハーバード大では、電子音楽とアニメーションを専攻しました。卒業後の1991年、自叙伝のプロモーションのために来日した際、J-WAVEからスカウトされ、深夜番組「Across The View」のパーソナリティーを6年半担当。そこから黎明期のインターネット界で配信活動を行うなど、紆余曲折を経て、現在はタレントやミュージシャン、国際ジャーナリストなど幅広い分野で活動をさせてもらっています。
■人生の分かれ目
これまでの歩みを振り返ると、富山で過ごした1年半は人生の大きな分かれ目でした。もし当時、アメリカ文化がもてはやされていた東京にいたら、周囲からちやほやされて、物事を深く考えない人間になっていたかもしれない。ジャーナリストを目指すことはなかったでしょう。あるいは広島にとどまっていたら、不良の道を進んでいたかもしれません。
富山にいたからこそ、バンド活動にあれほど情熱的にコミットし、わらしべ長者的に日米の難関大学を同時受験することになった。バンドのメンバーやコミュニティーとの出会いは大きなものでした。
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