サウナは「ブーム」から「文化」に 

氷見のサウナー、近森光雄さんに聞く

新鮮な魚と人の温かさにひかれて氷見市に移住した近森光雄さん(29)。サウナブーム前からの“サウナー”で、これまでさまざまな温浴施設を巡ってきた。好きが高じて2年前に氷見漁港の近くで開いた店の名前に「サウナ」と入れるほど愛好家の近森さんに、理想のサウナや外せないサウナ飯について聞きました。(情報は取材時の内容です)

 

—いろいろなサウナを巡ってきた近森さんだからこそ考える理想のサウナは
 僕はサウナに入って軽い瞑想状態になるのを一番の目的としています。外のゴタゴタから離れたいので、テレビがなくてすいているのが理想ですね。あと、サウナ、水風呂、外気浴の動線がしっかりしていて、おいしい空気が吸えるところがベストです。

—氷見にも昨年新しくサウナができるなど、ブームの波が来ているのでは。
 予言します。そのうち「サウナの里 氷見」とか市が言い出すんじゃないかな。

—サウナの里…。大きく出ましたね。
 氷見は空気が澄んでいて自然も豊か。僕も含めて、これから氷見の自然を生かしたサウナを作る人が増えていくと思います。サウナは今後、「ブー
ム」から「文化」になって根付いていくんじゃないかな。

—これまで行った中で最も印象に残っているサウナは?
 うーん…。富良野(北海道)にある「白銀荘」ですかね。十勝山麓にある施設なんですけど、空気が新鮮なのはもちろん、夜に屋外の水風呂に入っていると頭上に星空がどーんと広がっていて、これがまた神秘的で瞑想にもってこい。冬にはサウナに入った後に雪にもダイブできます。寒すぎますけどね。

—今後、現在の店舗をリニューアルしてサウナも楽しめるお店を開かれるとか。
 今のお店は店名に「サウナ」と入れつつもサウナはないんです。夏ごろに今のお店を移転リニューアルし、1階は魚専門のバル、2階は氷見の景色を楽しめる個室サウナ付のホテル客室を設けたいなって考えています。

—今回の特集テーマはサウナとご飯。近森さんにとって「サウナ後はやっぱりこれだよね」と言えるようなサウナ飯はありますか。
 やっぱりビールです。「氷見温泉郷 総湯」でサウナに入った後に1階の「ほっこり食堂」で飲むビールがまた格別なんです。冷や奴と枝豆が付いた「湯あがりセット」をよく頼んでいます。

—サウナ飯特集なのに、サウナビール(笑)
 はい(笑)。まあ、飲み過ぎないでください。

ちかもり・みつお 1993年東京都生まれ。早稲田大学卒業後に大手スーパーの水産部門で勤務した。旅行で訪れた氷見で新鮮な魚と温かい人々に出会い、2019年に移住。2年前に魚料理専門店「サカナとサウナ」をオープンした。3月末で店を休業し、夏ごろに移転オープンさせる予定。